誰彼通信 no.7 [2009/11/01]

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                            2009年11月1日発行
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 誰彼通信 [www.taso.jp]                        no.7
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前略

誰彼通信、7通目をお届けします。

遅くなってしまいましたが、誰そ彼 Vol.15にご来場頂いた皆様、有難うござい
ました!お陰様で盛況となり、オーストラリアと日本のアーティストを結ぶ、
素敵な異国間音楽同窓会が開催できました。ご出演の皆様も有難うございます!
当日のレポートを、誰そ彼サイトにて掲載しております。

>> タソガレポート Vol.15
 http://www.taso.jp/2009/10/-vol15.html

さて、少し息をついて後、再来週は長野の渋温泉で行なわれる"温泉冬フェス"
『音泉温楽 Vol.1』に誰そ彼チームで協力に行ってまいります。こちらは豪華な
ご出演者陣に加え、地元のおばちゃん達がこだわりの味噌やたれで作るおいしい
料理や、渋温泉のおかみさんと子供たちによる抹茶サービス「野点抹茶」など、
おいしく楽しい要素が追加され、楽しさ満載のイベントになってきました。
段々と寒くなり、これからの季節は渋温泉のあっついお湯がさぞ気持ちいい事だ
ろうと思います。
今号は、『音泉温楽 Vol.1』直前号という事もあり、イベントのホストを務める
サワサキヨシヒロさんからの特別寄稿「渋温泉は"外湯めぐり"が楽しいんです
!」も掲載しています。これを読んで気分を高めて、渋温泉へお越し下さい!!

更に、12月12日には『誰そ彼 Vol.16』の開催が決定しました。今年の誰そ彼を
締め括るに相応しい、とても素敵な会になりそうですので、こちらも是非とも皆
様にお越し頂きたいです。

                                草々


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 〓〓〓 I N D E X 〓〓〓

 ▽ 速報:誰そ彼 Vol.16 開催決定!!

 ▽ Naturally Gushing presents『音泉温楽 Vol.1』開催間近!!

 ▽ 特別寄稿「渋温泉は"外湯めぐり"が楽しいんです!」サワサキヨシヒロ

 ▽ ヒガン・えとせと・レビュー

 ▽ Podcast「Qrtn(くるとん)さん家にお邪魔します。」

 ▽ 午前3時の泥酔仏教放談 第7回:南無阿弥陀仏は携帯電話

 ▽ *今日の止まり木* - 「岩戸」 東京・銀座

 ▽ ただ、歩くだけ ~徒歩連載~ (6) 夢がかなう10月

 ▽ タソガレ往来紳士録 NO.007『 三味長老と泥田坊
                (しゃみちょうろう/どろたぼう) 』

 ▽ たそがれポスト

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 ■ 速報:誰そ彼 Vol.16 開催決定!!
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多分今年最後になるであろう誰そ彼は、またも海外からのアーティストをお迎え
します。5月はスイス、10月はオーストラリアときて、来る12月にはスウェーデ
ンのグループ Winkler(ウィンクレア) が登場します。
2009年の"インターナショナル誰そ彼3部作"を締め括るに相応しいWinklerは、
CDのリリースなどはまだ行なっていないのでご存知の方は少ないかと思います。

ですが、一先ずこのYoutube動画を見てみてください!すっごくいい音楽です。

>> Winkler - Eight magic words
 http://www.youtube.com/watch?v=zHmc0mV9Oac&feature=player_embedded

そして、今回この Winklerと誰そ彼を結びつけてくださったピアニストのsaara
さんと、Winklerのドラム Ola(ウーラ)と、福岡県在住のベーシスト Seigo Ma
tsunagaさんによるジャズ・トリオ saara trio の出演も決定!!
以前から企画を温めていたというこの3名による演奏も今から楽しみです。

saaraさんは5月の誰そ彼Vol.14にご出演頂いた、Audio Sutra Sound + Kenji Ik
egamiにキーボードとして参加されていました。その時の出演経験から Winkler
を光明寺で聴きたい!と思ってくださったそうで、今回のこの会に繋がりました
。とても嬉しいです。


『お寺の音楽会 誰そ彼 Vol.16』 - Winkler Japan tour 2009 -

日時:2009年12月12日(土)17:30~21:00
場所:梅上山 光明寺(東京 神谷町)
   http://www.komyoji.org/
料金:1000yen with 1drink
出演:
[Live]
 ・Winkler (from Sweden)
  http://www.myspace.com/thisiswinkler

 ・saara trio
  [saara(p),Seigo Matsunaga(Ba),Ola Hultgren(Dr) from Winkler]
  
  saara(piano)
  http://soundcloud.com/saara
  
  Seigo Matsunaga(Bass)
  http://www.myspace.com/seigojazz
  
  Ola Hultgren(Drum) from Winkler
  http://www.myspace.com/ohultgren

[法話]
 ・杉生値慶(浄土真宗本願寺派)
[選曲]
 ・busse posse DJ's
[PA]
 ・福岡功訓(FLY_SOUND)

[Drink]
 ・神谷町オープンテラス
  http://www.komyo.net/kot/
[Food]
 ・青江覚峰 from 暗闇ごはん
  http://www.higan.net/blog/kurayami/

more info.
  http://www.taso.jp


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 ■ Naturally Gushing presents『音泉温楽 Vol.1』開催間近!!
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"お寺の音楽会"が本分の我々『誰そ彼』ですが、この度課外活動と称して、
"温泉の音楽会"に全面協力させて頂くことになりました。
その名も『音泉温楽(おんせんおんがく)』!!!
ホストを務めるのは、誰そ彼とはご縁の深いミュージシャン/DJのサワサキヨシ
ヒロさん。サワサキさんの呼びかけに呼応した、豪華な"温泉好きミュージシャ
ン"達が、11月14日~15日に長野県の渋温泉に集結します。

舞台は渋温泉にある、あの『千と千尋の神隠し』のモデルのひとつになったとい
う、歴史の宿「金具屋」さんの大広間130畳!
更に、10年前から使われておらず、未だに温泉だけが湧き出しているという幻の
旅館、『臨仙閣』でもライブが繰り広げられる予定です。
(こちらは温泉も入り放題!)

気になる出演者は、ASA-CHANG & 巡礼、DE DE MOUSE、七尾旅人、渚ようこ、そ
してサワサキヨシヒロさん自らが率いるNaturally Gushing Orchestra(N.G.O)
等など...温泉で聴くにはうってつけな音楽が揃い踏みです。
誰そ彼はこのイベントに企画協力、機材提供、スタッフ参加をすると共に、温泉
街にまぼろしの海賊放送局「たそがれFM」を開局したり、ブッセ・ポッセ・イシ
ュー地方版(フリーペーパー)を作成・配布するなどそこはかとなく図々しく存
在感を出していくつもりですので、誰そ彼にお越しの皆様にとっても馴染みの良
いイベントになるのではと思っております。
今年の冬はみんなで温泉にはいろう!!

〈Naturally Gushing presents 『音泉温楽』vol.1〉

● 11月14日(土)~15日(日) 
● 長野県・山ノ内町/渋温泉@歴史の宿 金具屋(大広間)&臨仙閣
● 料金:両日通し前売券 6,500円 ※300名様限定
 (オフィシャル手ぬぐい付き)
● 出演アーティスト:

 [11/14 - 臨仙閣]
 ・七尾旅人
 ・metalmouse (アンビエント・セット)
 ・snoweffect
 ・コーヒーカラー
 ・Double Famous DJ Team(坂口修一郎 / 高木次郎)

 [11/15 - 金具屋 大広間]
 ・DE DE MOUSE (アンビエント・セット)
 ・ASA-CHANG&巡礼
 ・渚ようこ
 ・サワサキヨシヒロ Naturally Gushing Orchestra (N.G.O)

● 主催・企画制作:OmegaTriibe 協力:誰そ彼
● イベント詳細:http://www.naturallygushing.com/fes09/index.html
● チケット販売:http://omega-triibe.shop-pro.jp/?pid=16121301


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 ■ 特別寄稿「渋温泉は"外湯めぐり"が楽しいんです!」サワサキヨシヒロ
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今やすっかり、音楽業界の温泉伝道師となりました、サワサキヨシヒロでござい
ます!
渋温泉の温泉音楽フェス「音泉温楽vol.1」、かなり楽しみなのですが、ライブ
だけ見て、「温泉はそんな入らなくていいやぁ」っと思ってるそこのあなた!
そんなことじゃぁ、ほんともったいですよ!名湯渋温泉を堪能しようじゃありま
せんか。

言うまでもなく、渋温泉の湯は、どこも掛け流しです。塩素消毒で循環、とか、
そういう言葉は渋温泉の辞書にはありません。本物温泉地ですから、湯はドバド
バ湧き出してますんで、共同浴場も旅館の湯もどこも、すばらしい湯で満ちてい
るんです。日本に温泉地は数あれど、すべてが掛け流し、ってのは、なかなか無
いものです。
そんな本物温泉である渋に着いたら、まずは外湯巡り!渋温泉の宿泊者は、9箇
所ある共同浴場に無料で入れるんです。旅館の中にも内湯はありますが、やっぱ
り温泉街をそぞろ歩いて、外湯に入りに行くってのが楽しいわけです。
浴衣に着替えて下駄を履いて湯めぐりしましょう。温泉街は石畳なので、下駄の
からんころんという音が、風情あっていいんです。

渋の共同浴場は、鍵がなかったら入れないようになっています。旅館で鍵を貸し
てもらって、巡浴祈願手ぬぐいにスタンプを押して、湯めぐりを達成していきま
しょう。
渋温泉旅館組合のHPに、外湯めぐりの地図とそれぞれの泉質、効能は載ってます
ので、
http://www.shibuonsen.net/aro/index.html
ここをご参照ください。

で、最初に言っておきますが、渋の湯は、実はどこも熱いんです。でも熱いから
といって水でがんがん薄めちゃうと、温泉の効能が薄まっちゃいます。掛け湯を
十分して体を熱さに慣らして、なるべく水は入れないで、がんばって入りましょ
う(笑)。何回も掛け湯したら、結構入れるもんですよ、温泉ってのは。
温泉というものは成分が含まれてるからか、熱くても入ってしまえば、結構耐え
られて気持ちよく入れるもんなのです。まあほんとに熱い場合は絶対無理しちゃ
ダメですけどね。
渋温泉は基本的に、水でうすめず外気との熱交換で、温度をある程度下げてるの
ところが多いので、どこもあるがままの温泉パワーがあるんです。その入浴感も
体感して欲しいと思います。

「でもやっぱり、9箇所は多すぎて入れないぃ」、という方にお勧めなのは、
やっぱり大湯です。この大湯だけは是非入ってもらいたいです。浴槽も大きいで
すし、ここのまろやかな茶色に濁った湯は、渋を象徴する湯ですから。
ほのかに鉄の香りがして、これぞ紛れもない本物温泉。是非体感してもらいたい
です。
他に、サワサキお勧めは、六番の目洗いの湯。僕は日々パソコンを見て仕事して
るので、渋に来るとまずここで目を洗って、眼精疲労を落とすんです。湯の花も
いっぱい浮いてて、木造の湯船が、これまたたまんなくいいんです。
結構熱い湯もOKの人には、笹の湯。入った瞬間に突き刺さるように熱さが刺さ
っ来て、これが効くぅって感じで、たまんないです。ビシッとキマります。
松の湯はまろやかで、入りやすい印象があります。で、ほのかにツンと硫化水素
臭がします。渋温泉は硫黄系の温泉が少ないんですが、ここは硫黄っぽさがある
んです。

渋温泉の奥にある、地獄谷温泉 http://www.mountaintrad.co.jp/~korakukan/も
お時間があれば是非訪れて欲しいです。ここの露天には、冬場、お猿さんも入っ
てくることで有名です。渋の温泉街から車&徒歩で30分も掛からないところに
ある、秘湯です。川を挟んだ対岸には、
渋の地獄谷噴泉 http://www.town.yamanouchi.nagano.jp/bunkazai/bunka04.htm
が見えて、すごい迫力です。天然記念物の自然噴泉は、一見の価値ありですよ。
情緒ある渋温泉とはまた違った、粗野な温泉の迫力を感じることができます。

渋温泉は大体が自噴していて、やはり自然に湧き出てる湯は、まろやかさが違い
ます。昨今、首都圏の近場にも、スーパー銭湯系で掛け流しのところもできてて
それなりにいい湯があるんですけど、そういうのは1000メートル以上掘って
ポンプアップしてる湯なので、どこか荒削りな湯のように思うんです。
それに比べ、古くからの名湯である渋温泉の自然に湧き出てる湯は、成分表では
表せない熟成されてる感、があるんです。これは僕の思い込みだけなのかもしれ
ませんが、入ってみればわかりますよ、みなさんにも。
自然に湧き出てる湯、自噴してる湯ってのは、地球が「はい、どうぞ。入ってい
いよぉ」っと与えてくれてるわけですから、「気」的にも全然良さが違うんじゃ
ないかと思うんです。
本物温泉ってなんだろう、っていつも考えてるんですけど、泉質とかも大事です
けど、やっぱりそういう「温泉の気」みたいなは、大切なんじゃないかと思いま
すね。

そんな、本物温泉「渋温泉」、を堪能できる 温泉音楽フェス「音泉温楽vol.1」
是非是非みなさん、お越しくださいね!

では渋温泉でお会いしましょう!!

サワサキヨシヒロ

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サワサキヨシヒロさんと山田五郎さんによる『温泉対談』がCDジャーナルのWeb
にて掲載されています!「なぜ、音泉温楽か?」というポイントにグイッと迫る
ディープな対談になっており、今回ご協力させて頂く我々もこれを読んで非常に
共感しています。

どうぞご一読頂き、「音泉温楽行かなきゃ!」という気分になって下さい!!

>> CDジャーナル 『山田五郎×サワサキヨシヒロ 温泉対談』
 http://www.cdjournal.com/main/cdjpush/sawasaki-yoshihiro/2000000488


また、前号に掲載した遠藤のコラム『音泉温楽のススメ』が、音泉温楽公式サイ
トのほうに、写真入りで掲載されています。
 
>> 音泉温楽のススメ by 遠藤卓也(誰そ彼)
 http://www.naturallygushing.com/fes09/column2.html


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 ■ ヒガン・えとせと・レビュー(2009年10月)
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誰そ彼スタッフ達による、なんでもレビューのコーナー。

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[CD] Prefab Sprout / Let's Change The World With Music (クロスレビュー)

もうメンバーもだれもいなくなってしまった。
ドラムの音も打ち込みで、すこし拙くて、切なく響いて聞こえる。
ひとりになっても自分の音楽を信じることを、続けることを、やめない、やめら
れない。
信仰に近い敬虔さ。そうした孤独へ、リスナーは本当に共感できるのだろうか。
わからない。
本人は孤独だなんて思っていないかもしれないけれど。
ひかれあう孤独の力。信仰や思いや気持ちの一部分しか共有はできないかも知れ
ないけれども互いに孤独だという点だけは共有できる。
ポピュラーミュージックの極北。歌詞にmusicという単語がよく出てくるが、
代名詞がsheになっていて、胸が、こわれそう。(齋藤仁昭)

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1993年にお蔵入りとした音源を、パティ・マクアルーン(=Prefab Sprout)が
一人で仕上げた作品。本人によるライナーノーツでも触れられていますが、そこ
にはブライアン・ウィルソン(=The Beach Boys)の姿が重なります。
その孤独が影を落とし、近年稀にみる奇矯な作品を更にエクストリームな位置に
引き上げる要因となっているのは確かです。
妙にクリアでハイファイな録音、まるで宝石箱の中を覗き見るかのように美しく
詰め込まれたサウンド、シンプルな言葉で高らかに臆面もなく歌いあげる音楽愛
と信仰心、そして誰も文句をつけられないあのメロディー!
それらが孤高に高められている様は最早異形の域です。本気でこの音楽で世界を
変えようと思っている男がいて、その眼には彼岸が見えているという気さえしま
す。
唯一、此岸との通行路になっていると思えるのは、ザ・ショウビズ・ワールドで
あるところの、近年のUS R&Bからの影響か。いつでも黒人音楽を傍らに置いてい
るパティ・マクアルーンですが、日進月歩でアップデートされる新しい明かりが
彼をこちらに繋ぎとめていてくれる事を切に願うのみです。(遠藤卓也)


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 ■ Podcast「Qrtn(くるとん)さん家にお邪魔します。」
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誰そ彼スタッフ3名が、長野県発ポッドキャスト「Qrtn(くるとん)」さんにお呼
ばれして喋っています。音泉温楽のこと、誰そ彼のこと、他力本願で行こう!の
こと、当メルマガのこと、仏教のこと、などなどざっくばらんに語る"世間話"と
なっております。お時間ある方はお聴き頂けると嬉しいです。

>> Qrtn-くるとん- 長野県発ポッドキャスト
 http://podcast.matchy.net/


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 ■ 午前3時の泥酔仏教放談 文・杉生値
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〓〓〓 第7回:南無阿弥陀仏は携帯電話 〓〓〓

9月の中頃「音泉温楽」の下見に渋温泉に行った際、途中小布施に立ち寄り、そ
こで誰そ彼首謀者の遠藤くんのプログラマー師匠であるマッチーさんこと町田さ
んとお会いしました。
お昼ご飯を食べながら小一時間いろんな事についてお話をしたのですが、なんと
その際の会話がそのままマッチーさんのポッドキャストで配信されています。
お酒こそ入っていませんが内容はまさに放談そのもの。という訳で今回はそのポ
ッドキャストにも出てくる「南無阿弥陀仏は携帯電話」というフレーズについて
。(ポッドキャストのご案内は上記参照のこと~。)

南無阿弥陀仏は携帯電話。この突拍子もないフレーズは、小布施に向かう車中で
とりとめもなく仏教の話をしていた時に、遠藤くんから発せられた言葉でした。
どういうことかと言うと、携帯電話というのは遠隔の人とコミュニケーションす
るための道具ですが、そのルーツを辿ると、大昔は煙を起こしたり花火を上げた
り太鼓を叩いたりしていた訳ですよね。それが段々文明がが発達してきて、手紙
を取り交わしたりするようになり、更に電話が発明されて離れた相手の声が聞け
るようになった。で、遂にはそれが持ち歩けるようになって、今ではちっちゃな
子からお年寄りまで誰もが携帯電話を持つようになり、いつでもどこでもボタン
を押すだけで遠く離れた人と手軽に話ができるようになりました。
煙と携帯電話では全然形態が違うけれど、根底にある想いは遠くの人とコミュニ
ケーションを取りたいということで貫かれていて、そう考えると煙から始まった
人間の研究の積み重ねが、今この手の中にある小さな携帯電話に凝縮されている
という風に言えるのではないでしょうか。

一方、南無阿弥陀仏の話ですが、仏教は縁起の法を悟ることをめざす教えです。
そのためにさまざまな方法が説かれるのですが、最初の頃は大前提として俗世間
を捨てて出家し、厳しい修行をすることが求められていました。でも世界中の人
がみんな出家してしまったら、社会が成り立たなくなって人類が滅びてしまうで
しょう。
おしゃかさまの願いは全ての人が悟りを開くことにありましたが、これだと漏れ
が出てしまいます。そこで浄土という考え方が出てきて、この世で出家できない
人は死後浄土に生まれ、そこで修行を積むことで悟りを開くことができるという
教えが広まっていきます。
でもそのお浄土に行く方法が難しかったらここでも漏れが出てしまいます。
またなんとか浄土に行ってもそこでまた修行をしなければならないなら、落ちこ
ぼれが出てしまうかもしれません。
そんな擦った揉んだの挙げ句、親鸞聖人に至っては誰もが「南無阿弥陀仏」ひと
つで浄土に生まれ、それと同時に悟りを開くことができるとおっしゃいました。
厳しい修行をしていたおしゃかさまの時代から見れば、もしかすると「なんじゃ
そりゃ!?」と言われるようなことかもしれません。
でももちろん親鸞聖人は適当なことを言っている訳ではなく、「悟りを得る」と
いう一点のためにインドから中国を経て自分に至るまで積み重ねられた研究成果
を踏まえ、更にそこに自身の研究を加えてそういうことを言っておられるのです

ひとつの目的の為に積み重ねられた研究の賜物であるということ、そしてより多
くの人に日常的に使ってもらえるようコンパクトで簡単にまとめられているとい
うこと。こういう意味で「南無阿弥陀仏は携帯電話」というフレーズが出てきた
のでした。
「だから何なの?」と言われればそれまでのこと。でも仏教は普段からそれに想
いを馳せることが大切です。例えば携帯電話をみて念仏を感じられたなら、まわ
りのものの見方が変わってくるかもしてません。
そしてそれは、きっと素敵なことだと思うのです。

合掌


※ 文中のポッドキャストはコチラ!
>> Qrtn-くるとん- 第6回3粒目:「南無阿弥陀仏」は携帯電話?
 http://podcast.matchy.net/article/130001101.html


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 ■ *今日の止まり木* 文・杉生美紀
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「岩戸」 東京・銀座

この日は私の人生において記念すべき一日となった。
生まれてはじめて、絵を買ったのである。
年に1度だけ開催されるある作家さんの個展に、ここ3年通ってる。
絵ももちろん素敵なのだが、ここのギャラリーが風変わりで気にっている。
兎に角、客が集まると鑑賞しながらみな飲酒するのである。
楽しいのである。
遂に今年の個展でお気に入りの一点を購入する運びとなった。
展覧会終了後、いつでもとりに来てください。とのこと。
いつも個展の際には作家さんとつながりのあるお客様たちが多く集まって、
私もはしにちょこっと座らせてもらいながら、
空間を楽しませていただいているのだが、
個展後、ひとりで絵をとりに行く、となると緊張。
ギャラリーで絵なんて買ったことないし、マナーとかあるの?わからん!!
でも早く引き取りたいし、ええい!とギャラリーの扉を開けた。
画商とアシスタントの女性は私の顔をみるなり、
あ、はいはい、と早速絵を出してくれ、取引はあっという間に終了。
さあさあ座ってと、お茶続いて貴腐ワインをいただいた。
そうこうしてると、いつも個展に顔をだされている中年男性が来客。
そして飲みがヒートアップしてきたのである。
個展の際も、みんな飲むのだが、
あ、ここのギャラリーいつもそうなのね。と確認。
私が今日初めて絵を買ったんだと言うと、
その言葉に画商もその中年男性もなんだか嬉しそうで、
「よし!今から岩戸行こう!」と電話で店に問い合わせを始めた。
「すごくいい店だから、こういうとこ知っておいた方がいいから」
そう、岩戸はいい店なのである。知ってます。
既に、何度がお邪魔してます。とは、さすがに言えなかった。
居酒屋と日本料理の間の店といえばいいのか。
いや、雰囲気は居酒屋、料理は日本料理、という表現が正しいかもしれない。
丁度3人分のカウンター席が空いていて、そこに腰を下ろした私たち。
おすすめの刺身や野菜天を注文。
最初は、このお店いいでしょ?とか、ギャラリーの存在意義、とか、
日本の芸術についてとか、それなりの会話だったのだが、
つぎつぎと空いていく熱燗。ヒートアップする中年男性二人。
会話の内容は、どっちがどれだけ○○を知ってるか、対決。
○○はいろいろと会話の中で変化していくのだが、
自慢というより、小学生男子のそれとちっとも変わらないのである。
銀座の画商と某会社社長が銀座の居酒屋でつばをとばしあっている。
そこでなぜかしがないOLが間に座り、酌をさしつつさされつつ。
愛すべき中年男子!の会話を聞きながら、
店が暖簾をおろすまで、おいしいお酒と料理を楽しんだ。
中年男子さんたち、記念すべき一日に花を添えてくれてどうもありがとう。


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 ■ ただ、歩くだけ ~徒歩連載~ 文・斎藤遥
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〓〓〓 (6) 夢がかなう10月 〓〓〓

朝晩は空気が冷え秋も深まるこの季節、ひんやりとした空気の中を歩くのは新し
い何かの予感を感じて心が引き締まり気持ちの良いものです。
前回は、歩けなかったレインボーブリッジについて書いてしまいました。しつこ
いですが今回もレインボーブリッジです・・・もちろん、歩いてきました。

仕事が早めに終わった平日に、再び大門へ。電車を降りて歩いてレインボーブリ
ッジに向かいます。いつでも風の強い海辺の都会は、この季節になると夜はやっ
ぱり寒いです。大また早歩きでレインボーブリッジに到着。開館中の文字をみて
一安心。建物の中へ入りエレベーターで上へあがりました。あまりこれといった
盛り上がりもなく、建物のドアを出るといきなり橋が始まっていました。車がビ
ュンビュン走る大きな道路の横に柵を隔てて歩道があります。そこを歩きます。

外からみるレインボーブリッジと違って、実際に橋の上にいると、きらきらした
感じはありません。がっしりとした鉄の、あまり飾り気のない屋根のある道路、
みたいな印象です。車もゆりかもめも通ります。大きすぎて、橋の上にいる感じ
は薄いです。冷たく強い風の中少し歩いていたら左手にきらきらと、東京の夜景
が、柵越しではありますが段々と広くなってきます。前方には葛西の方の観覧車
が。定番の、絵葉書みたいな東京の夜景。自分の目でみるのは初めてかもしれま
せん。
車の走る音と、ゴオゴオいう風の音に囲まれて、自分が取り残されたような寂
しい気持ちも手伝って、本当に向こう岸のお台場に着くのかな、なんて少しだけ
不安になりました。途中で、景色を楽しめるベランダのように少し横に出た空間
があります。そこでじっくりみてみると、東京タワーの存在感が暖かく、大きな
ビルがたくさん立ち並ぶ今でもとっても夢のある存在だなあと感心しました。

橋は、ゆっくりカーブを描いています。だから、お台場側に近づくにつれて、振
り向くと自分が歩いてきた道も夜景の中に入ってくるのです。レインボーブリッ
ジの上にいるのに、レインボーブリッジのある夜景が見える、不思議で少し得し
たような気分。その風景がいちばん素敵だと私としては感じました。
お台場側の橋の終わり(始まり?)は、建物もなく、そのまますっと街の道路へ
馴染んでいくようになっています。お台場は人工の海岸と大きなビルやマンショ
ンの少し寂しい街で、夜に海を渡ってこっそり入った侵入者の気分がしました。

帰りはゆりかもめに乗って、歩いてきた道のりをラクラクで復習してみるのが楽
しかったです。
夢がかなう10月、という友部正人さんの曲が好きなのですが、レインボーブリッ
ジを歩いて渡るという夢がかなってすっきりした10月の終わりです。


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 ■ タソガレ往来紳士録 文・遠藤卓也
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 モノゴトの輪郭が曖昧となる黄昏時、夕闇に紛れて通りを行き来するあやしい
 モノ達に「誰ぞ彼?」と声をかけてみたとしたら...

〓〓〓 NO.007『 三味長老と泥田坊(しゃみちょうろう/どろたぼう) 』 〓〓〓

三味長老をご存知だろうか?江戸時代の絵師鳥山石燕による妖怪画集『百器徒然
袋』に登場する妖怪で、石燕の創作とされています。"百器"というだけに器物の
妖怪で、名前から推測できるように、三味線かつ長老なルックスを持ってらっし
ゃいます。

「沙弥(しゃみ)から長老」ということわざは、少年僧である沙弥から長老に一
足でなる事はできない、つまり物事は順序を踏まなければならないという意味が
ありますが、『三味長老』はこのことわざを由来とする妖怪なのです。
"器物百年を経て怪をなす"という言葉にあるように、長い年月を経て古くなった
道具は霊を宿し付喪神(つくもがみ)となるという民間信仰があります。三味長
老は、沙弥が長老になるくらいの歳月を経た三味線が三味長老になるのだという
割と安易な話で、要は沙弥と三味線をかけたかっただけなのでは?と、クスッと
笑ってあげたくなるような愛しい存在です。顔もなんか困り顔ですし...。

また、「泥田棒」ということわざがあります。泥の田を棒で打つという、なんの
分別もなく無茶苦茶な事をする事の意なのですが、『泥田坊』という妖怪も鳥山
石燕は『今昔百鬼拾遺』に描いています。時田昌瑞・著『図説 日本のことわざ
』によると、このことわざと妖怪の関係性について、"棒"とお化けの"坊"の語
呂合わせからだろうだなんて容易く結びつけてしまっていますが、妖怪サイドか
らの見解からするとそんな簡単なものとは思えないのです。

何故かと言うと、石燕は解説の中で「泥田棒」のことわざには全く触れていない
からです。寧ろ、最もらしいストーリーをつけています。昔、北国で田を残して
死んだお爺さんがあったのですが、その息子は酒を飲んでばかりで耕しもせずに
挙句の果てにはその田を売ってしまったという。すると、その田に夜な夜な一つ
目の妖怪『泥田坊』が現れては「田返せ~ 田返せ~」と恨み言を言いながら徘
徊したというお話です。
勿論、このことわざと妖怪は一字違いですから、石燕がインスパイアされたとい
うのは明白なのですが、わざわざこんなストーリーをつけるくらいなので、単な
る語呂合わせだけではないだろうという考えです。

『泥田坊』については、妖怪研究家の多田克己さんが著書『絵解き 画図百鬼夜
行の妖怪』の中で面白い解釈をされています。江戸時代、北国というのは吉原の
異称だったそうなのです。更に新吉原は田園に作られた為に、吉原田圃とも呼ば
れていました。田を耕すとは性交を意味する隠語であり、一つ目というのは男性
のシンボルを示す隠語。「田返せ~」というのは「耕せ~」で、正に客引きの言
葉を暗示しているのではないかと。
表向きには妖怪の伝承を話しているようでいて、実は新吉原そのものを描いてい
たのではないかという興味深い解釈なのです。

『三味長老』や『泥田坊』のように、言葉遊びから生まれたと推測される妖怪は
多々存在します。特に鳥山石燕はその分野が得意です。絵も達者な上に、博識、
俳諧など文芸にも精通した彼は要するに江戸時代のインテリだったわけです。
そんなインテリが描いた妖怪画は、笑わせるための洒落が含まれていたり、時代
の風俗を表していたり、社会風刺や、人々への教訓や戒めが込められていたりと
単に鑑賞するのみでない機能を備えているのです。その点はことわざと同じです
ね。


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【編集後記】先日『音泉温楽 Vol.1』のフライヤーを持って、京浜ロックフェス
ティバルにお邪魔してきました。あがた森魚さん、細野晴臣さん、鈴木慶一さん
など、豪華メンバーが集結しているにも関わらず、いい意味でゆるい素晴らしい
イベントですっかり堪能させて頂きました。すると会場でなんとあがた森魚さん
にばったりお会いしました。以前誰そ彼や、伊東のお寺で行なったイベントにて
大変お世話になっているので、ご挨拶した所、誰そ彼を覚えていてくださって、
『音泉温楽 Vol.1』もご存知との事!「また声かけてよ」なんて大変嬉しいお言
葉も頂戴し、お寺や温泉でいつかまたご一緒できたらなあと、暮れ行く秋空に夢
が広がりました。(遠藤)
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